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カテゴリ:travel( 23 )
ジェフリー・ジェリコの屋上庭園
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  ギルフォードのメインストリートに面する「フラスター・ハウス」の前面
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by mindscape-ltd | 2011-07-05 19:54 | travel
シンガポールの空中庭園 その2 マリーナベイサンズ
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シンガポールの中心部、マーライオンが置かれたマリーナベイの対岸に、シンガポールの新たなランドマークが2009年に誕生した。このマリーナベイサンズの3棟の高層棟の頂部に載せられた全長340mの空中庭園という姿は、世界でも屈指の象徴的な空中庭園が実現したと言ってよい。マリーナベイサンズ自体は、2500室のホテル、低層部にコンベンションセンター、ショッピングモールに加えて、カジノ、アート&サイエンスミュージアム(建設中)、2つの劇場(建設中)、2つの浮き島パビリオン(建設中、ブランドショップが入居予定)などからなる複合的レジャー施設となっているが、誰もが間違いなく、この空中庭園に最初に目を奪われ、まずは行きたいと思わせる、そんな力強い姿である。これこそ「屋上緑化」でも「屋上庭園」でもなく「空中庭園」と呼ぶに相応しい。
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スカイパークと称する空中庭園は、56、57階部分(地上約200m)、全長340m(プールは全長150m)、幅40mで総面積12,400㎡。北側が建物本体よりも67m突き出している。当初南側も同程度突き出す予定だったようだが突き出しはなくなった。ロイヤルパーム、デイゴ、黄槿など約250本の高木が植栽されている。長手に半分がプールで、もう半分が木陰の休憩スペースとカフェなど3つほどペントハウス風の建物が置かれている。北側の突き出し部分は、ホテル宿泊者以外にも公開されている展望スペースである。プールのエッジがシンガポールの高層ビル群のスカイラインに連続したつくりとなっている部分が、とにかく見事。340mの長さは、どれほど変化が無いものの天空の緑陰空間としては十分に気持ちが良い。
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なお、ホテルに隣接したマリーナベイエリアには、シンガポール植物園が建設中で、2011年中に第一期がオープンする予定である。(スカイパークからは、建設中の貝の形の温室2棟と、大木の形をした大きな柱のモニュメントがよく見える)
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by mindscape-ltd | 2011-01-31 17:36 | travel
シンガポールの空中庭園 その1 Pinnacle@Duxton
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ショップハウスと呼ばれる典型的な歴史建造物が連なりるシンガポール中心部のタジョン・バーガーというエリアの背後に高層ビルがビルの中央と屋上部分で連結されたひときわ目立つ建築がある。

これが、HDB(シンガポールの政府系住宅公団)が、肝いりで2009年に完成させたPinnacle@Duxtonという50階建て、1848世帯の入る住宅コンプレックス(コミュニティーセンターや商業を一部に含む)である。この土地はそもそも1963年にDuxton Plainと呼ばれるHDB最初期の住宅2棟が作られた場所で、リー・クワン・ユー自らが深い思いを込め2001年に国際コンペを開催、しかもローカル建築家のARC Studio Architecture + Urbanismが勝ち取り、実施にこぎ着けた。完成当初の入居募集では異例の人気となったという。
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この住宅の最大の特徴は、7棟の高層棟が、50階部分と28階で連結され、各々が屋上庭園となっていることである。28階は住民専用に子どもの遊び場などが準備され、50階部分は一般にも公開されている総延長500m、世界最大級の屋上庭園である。とにかくオープンエアーでシンガポールの主要ば場所は全て見渡せる場所として圧巻である。眼下にチャイナタウンの歴史建造物とビジネス街の高層ビル群、そして南西側にはシンガポールが世界に誇る巨大なコンテナターミナル、その背後にセントーサ島、西に続く工業地帯、南にはインドネシアの島々、北には果てしなく続くHDB団地群と、その先に自然公園の緑の塊まではっきりと見える。

屋上庭園は細部の作りなどもはやどうでも良いと思わせるほど、空中を散策するという体験自体を純粋に体現させた、力強い場所だ。
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by mindscape-ltd | 2011-01-26 12:12 | travel
mindscape_travel_#25 福建土楼-その3
好評につき、また少し写真を追加。福建土楼生活風景の断片
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by mindscape-ltd | 2010-11-22 14:47 | travel
mindscape_travel_#25 福建土楼-その2
福建土楼:コンセプトは極めてシンプルだが、中の表情が実に多彩。
安定しているのか、不安定なのか、完成しているのか、途中なのか、壊れているのか。
それらの時空が全て混在する中で、人が生活していることだけが確か。
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by mindscape-ltd | 2010-11-16 12:30 | travel
mindscape_travel_#23 福建土楼
先日、新聞に掲載されていたツアー旅行の広告に「世界遺産、福建土楼を巡る旅」というのを見つけ、ついにあそこもツアー旅行で行く場所になってしまったか、と驚いた。私も、純粋に「面白い風景と建築を見たい!」という一心で訪れた中国福建省の山奥の土楼。2008年に世界遺産に登録され、その後どうなったであろうか。今思い返すと、景観、保存、ツーリズム、グローバリズム、そしてランドスケープの在り方などなど、その興味深い建築そのもの以上に、土楼を巡るより多くのことを深く考え起こさざるおえないことになってきた。
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福建省の山奥、永定という村を中心に散在する福建土楼は、色々な意味でデザイン的な興味が尽きない。まず第一に、厚い血縁関係と祖先信仰に支持された集住形態。山奥の集落というには、かなりの高密度な居住スタイルである。これは、よく知られるように客家という漢民族一派ではあるものの、移住を繰り返す先での他民族や地縁集団との争いから身を守るために、要塞のような住宅形態に至ったことに起因し、規模は様々であるが大きなものでは300人を超える一族が、ひとつの土楼の中で暮らしているということ。
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第二に、この要塞のような不思議な住宅の建築的面白さ。土楼という名の通り、土のレンガを積み重ねてで出来た頑丈な外身の内側は、実に対照的に柔らかい生活臭のある表情が漂っている。但し円楼(または四角い方楼)毎に、中身の表情はかなり異なっており、1階が炊事場、家畜小屋、倉庫などの共有スペースで、2階から上が各家族や子どもらの居室という大まかな原則はあるものの、1階はただの広場や庭である場合もあれば、迷路のように入り組んで、小屋や部屋がつくられている場合もある。2階以上も、家族のヒエラルキーがしっかりと守られているものと、かなり緩やかな部屋割りになっている場合とがあるようだ。
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第三に外部の水田や茶畑などの田畑や、墓、祠などランドスケープ的スケールでの関係性。住宅部分が密度高く円の中に収められている一方で、広い田畑、山が豊かに残され、山の眺めの良い頂近くに一族の墓や祠が置かれている。一見すると日本の里山を思わせる風景にUFOのような土楼が、着地したようなユニークな景観が生まれている。
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私がここを訪れたのは1999年。この建築と風景に圧倒されたのはもちろんであるが、それにも増して印象深かったことと言えば、この一見排他的な要塞のような建物に、一族が伝統的な生活を守りつつ生活するという場所で、よそ者がふらっと訪れたにも関わらず、想像を遙かに超えた温かい歓迎を受けたことである。まずは、子どもたちが、珍しさに愛想良く寄って来て人だかりをつくったかと思えば、次にお年寄りが茶を振る舞ってくれ、終いには、一族の若旦那のような、強靱な男が、言葉も通じないのに土楼内を隅々まで案内をしてくれ、料理や酒まで出してこようとする。この田舎ならではの温もりは、考えれば他の国の他の場所でも味わったことではあるが、特に自らの生活と伝統に誇りを持つ者の証しのように感じるのだ。
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一晩を過ごした、承啓楼というひときわ立派な土楼では、もちろん、ハード面での設備は、都市部の一つ星のホテルにも全く及ばない貧相さと、時に驚愕とするもの(特にサニタリー系設備)すらあるのだが、そんなことを払拭するほどの、真のホスピタリティを感じる。好きな部屋を選べとばかりにひとつひとつの部屋を案内をしてくれたり、翌日の旅程を親身に相談に乗ってくれ、結局翌早朝は、麓のバス停まで、バイクのリヤカーで送ってくれたりといった、宿泊施設をプロとして運営しているにはあり得ないようなサービスであった。
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2008年ユネスコ世界遺産に登録され、アモイからのアクセスも格段に良くなったと聞くが、連日多くの観光客が訪れるようになっている今日、もはやこのような歓迎ぶりは無くなっているかもしれない。それは、ツーリズムのジレンマである。
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土楼に塗り込まれた歴史の厚みがあり、自然との均衡があり、更に、人々の素朴な生活ぶりと、温かな交流。これが本来のランドスケープに希求されるべきものであるとすれば、ここはその当時、それが真に体感できる場所であった。勿論、ユネスコの世界遺産の登録に相応しい地であることには疑いの余地が無いが、それによって、当然の如く増大するであろうツーリストに対応するべきプラニングと言えば、建築や自然を何とか景観として(視覚的に)残して行くことであり、サニタリー設備が現代的に更新されることと引き替えに、綺麗な道や駐車場や土産物屋など付帯施設も増え、多くのツーリストを迎えれば、相応のそつのない対応を学び、生活は少しづつ変わってゆくことになるのは避けられないであろう。一族が結束して生活してきたことこそが、この土楼の真髄であったとしたら、恐らく多大な人々の往来は、それに少なからず変化をもたらすはずだ。しかしながら、この不可逆的な流れを「止めろ」と、果たして誰が言えるのだろうか。
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by mindscape-ltd | 2010-11-08 21:41 | travel
シンガポール団地景ーその2
果てしなく続く団地群と団地を支持するインフラなど
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by mindscape-ltd | 2010-10-07 20:23 | travel
団地国家シンガポール
シンガポールと言えば?マーライオン?買物天国?アーバンリゾート?
いえ、シンガポールと言えば「団地」です。ここは、地球の郊外であり、国自体が見事にブリーチされたニュータウンであり、団地パラダイスなんです。
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by mindscape-ltd | 2010-10-03 18:42 | travel
ダイアナ、プリンセス・オブ・ウェールズ・メモリアル・ファウンテン
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グスタフスン・ポーターは、アメリカ人ランドスケープアーキテクト、キャサリン・グスタフスンと、イギリス人のニール・ポーターによって結成された、ロンドンをベースに活動するデザイン事務所である。ポーターは、ベルナール・チュミの下でラヴィレット公園の設計に携わり、その後グスタフスンとチームを組み活動をはじめた、イギリス人の数少ない先鋭的なランドスケープ・アーキテクトである。

2004年、彼らの代表作のラインナップに新しく加わったのが、「ダイアナ、プリンセス・オブ・ウェールズ・メモリアル・ファウンテン」である。これは、その名の通りダイアナ妃の死を悼んで、ハイドパークの、サウス・ケンジントン寄り、「セルペンタイン(蛇)」と呼ばれる池のほとり、1エーカー(約4000平米)ほどの敷地内につくられた、楕円形の水路と芝生、園路だけのシンプルでエレガントな記念広場である。

デザインのコンセプトは、グスタフスン・ポーターのホームページに、以下のように説明されている。

ー グスタフスン・ポーターのデザインは、「リーチング・アウトーレッティング・イン(手を差し伸べることー受け入れること)」というコンセプトを体現している。これは、プリンセスが人々に最も愛された気品、即ち彼女の持つ包容力と親しみ易さに基づくものである。開放的なランドスケープに囲われた存在感のある噴水は、外に向かって放たれる、同時に人々を強く惹き付けるエネルギーを持っている。泉を流れる水は、石のテクスチュアと、ジェット噴水などと相まって、実に多彩な表情見せている。ー(筆者訳)
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芝生の広場に、エレガントなフォルムの歪んだ楕円の、白御影石で作られた幅訳1.5mほどの水路。一見、極めてシンプルに見えるモニュメントであるが、流れに沿って、モニュメントを一周すると、静かな湧き水に始まり、カスケード(段々の落水)、早く細い流れ、石に当たって飛沫を上げたり、静かな水たまりとなったり、実に多彩な水の表情が次々と現れる。そして、その部分部分での水音でもわかるほどに、かなりの水量があり(毎秒100リットルの水量をポンプアップしているとのこと)、相当の技術的なチャレンジが背後に潜んでいることも想像出来る。この辺りも彼らのホームページに詳細に記されているが、クレイ模型を基に3Dのモデリング、コンピュータによる解析と調整を重ね、多くの技術者と共に、作り上げられたとのことである。このクレイ模型から3Dのモデリングを行い、それを基に機械彫刻によって、この水路の石が完成している、という点も注目に値する。そう、この水路の石の作りをよく見ると、明らかに、職人が手で彫って製作したのとは異なる風合いの彫り味が現れている。カスケードの段々に刻まれている縦方向のスリット、鱗状の曲面、岩肌のようなゴツゴツとした突起、この精巧なリズムの反復は、人が手で作り上げるテクスチュアとは明らかに異なる。モニュメントといっても、垂直に突出した彫像物ではなく、極めて繊細な先端技術とデザインの融合というあたり、まさに気品のある、新しいモニュメントである。
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by mindscape-ltd | 2010-09-10 15:39 | travel
mindscape travel_19 愛嬌のある巨人
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バオバブの森に関して、最近環境問題に絡めて象徴的に取り上げられることが多い。つい先日も、NHKで、海外のニュースの紹介として取り上げられていた。曰く、周囲の焼き畑や水田開発などにより、環境が圧迫され、バオバブが絶滅の危機に瀕している、と。こうしたニュースには、常に耳を傾け、状況を少しでも理解したいとは思っているが、自分が客観的に様々な状況やデータを検証した訳でも、出来る訳でもなし、過去との比較すらも出来ないので、すべて鵜呑みにする気にはなれない。樹齢800年を超えると言われるバオバブの木が密集するこの林が失われるようなことがあったら、取り返しのつかない悲劇であるが、その危機の信憑性に関しては、バオバブの木にまつわる様々なお伽話と同等に、神秘的な物語の現代版の一節と捉えるしかない。物語は不可侵なものであるが、事実かどうかは誰にも分からないもの。
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僕がここを訪れたのは2001年の1月。ガイドを伴い、近傍の都市モロンダバから数時間悪路を4WDのジープに揺られて辿り着いた。モロンダバは、夕陽が美しいことと海産物が豊富であることが有名であるが、前日調子に乗って、その夕陽を眺めながら食べたカニがどうも中って、最悪の体調の中出かけることになった。でもやはり、着いた途端に、体調のことなどほぼ忘れ、何時間もひたすら付近を歩き回り、幹の直径が軽く3mはある、この木々に近づいたり遠ざかったりしながら、その風景に圧倒されまくった。季節柄か土地柄か、たまたまか、定かではないが、雲の動きがとても速く、滞在した数時間の中で、青空が広がったかと思えば、雲が立ちこめ、今にも雨が降りそうになったりと、天気の変化が激しい。しかし、青空の下で堂々と直立した木々を眺めても、灰色の雲が立ちこめた曇り空の下で、少し彩度を落として見ても、いずれもが絵になる。むき出しの茶色い土、草原、鬱蒼とした潅木の林、水田など、どれを背景に捉えても、美しく見える。しかし、単に調和しているとは言えない。むしろ、異質な存在感をムキ出しにし、周囲に対峙するように見えているところが、このバオバブの大きな特徴であり、誰もが魅力をそこに感じているはずだ。サバンナ的な風景の中に、唐突に愛嬌のある巨人が立っているのだ。その愛嬌の良さにうっとり見とれてしまうのだが、どうしてもこの巨大な植物とその風景を自分の中で消化できたという感じが持てない。どこか相手にされていない感じが付きまとう。かつて写真でしか見たことのない理想の人に、実際に会ってみて、予想通りだったと思える反面、どこか自分との接点が見いだせず、気後れし、あまり話が盛り上がらなかった、という感覚であろうか。やっとの思いで辿り着いたのに、逆に遠ざかった気すらする。この風景を見たことによって、かえって信じられなくなったような気分である。もっと相手のことをよく知って出直したい気分である。
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来る前は、ここが人里遠く離れた場所かと思っていたが、意外と周囲には素朴な集落が点在し、子どもなど人も多い。観光客慣れしているのか、愛想良く近づいてくる。バオバブ街道と呼ばれる未舗装の道は、バオバブを並木にして中を突っ切り、遠くへ伸びる。集落はそこから少し奥まった場所に意図的に置かれているようだ。実は、その前日、飛行機でアンタナナリボこらムロンダバに飛んだ際、ガイドブックの指南に従って飛行機の右の窓際に席を取り、ムロンダバ着陸間際に、上空からここの場所を眺めることが出来たのだ。サバンナっぽい草原の中からバオバブが頭を出している風景、水田が迫っている様子、近くにとんでもない巨大なサトウキビのプランテーションがあることは分かった。しかし、地上から見ると、サトウキビ畑は殆どその存在が分からず、水田もそれ程バオバブに近接した感じはしない。バオバブと人の活動域は、適度に距離が保たれているように見える。1本だけ、葉を着けていない枯れたようなバオバブは確かにあったし、幹が部分的にはぎ取られたもの、観光客の仕業とおぼしき幹への落書きも痛々しく気にはなった。しかし、我々に同行した、植物に詳しいとてもインテリジェントなガイドの説明では、周囲の水を奪い緑を枯らすのはバオバブの方で、だから水田は、わざわざその近くに作る必要はない、と。
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by mindscape-ltd | 2010-08-27 11:23 | travel


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